レコーディング・レポート #10 りんりん
まず、一番に報告することがあります。
それは、、、
レコーディング終了しましたっっっ❗❗❗

いやぁ、本当に終わりってくるんですね😂
何日かにわたってスタジオに入ると、色んな日があるわけで。
でも、”今日は進行早くて貯金たっぷりだな”って、、、
なかなかそんな日はないですね。
予定通りの進捗ならOKで、むしろ遅れることも多いわけです。
そしてスケジュール最終日が近づくにつれ、
”アレ録り忘れてないっけ?”
”ラフミックス聞いたらここはもう一回録りなおしたいな”
とか出てきて🐾
そういう細部・ディティールを録るのが最終日のレコーディングなんですね。
というわけで、一見すると地味に見えるメニューが盛りだくさんの録りでした。
ですが、作品を楽しみにしてくださってる皆さんにとっては、あとあと効いてくるスルメのような音たちですよ🔥
さぁまずは、この人

あやみさんの鍵盤は、いわゆる”ファンデーション”チームなので(わからない方は過去のカンタス君の記事を要チェック!)
レコーディング序盤に収録されているわけですが、
お気づきの方もおられるでしょう、
ライブで二段重ねしている鍵盤が一段しかないんです。

当然ながら、ライブのときのあやみさんは世界中に1人しかいないですし、手も2つしかありません。しかし、レコーディングする時は一時的に分身の術が使えるわけなんですね笑
あまり多用するとライブの時に再現できなくなるのでバランスが難しいのですが、1種類の音色を同時に録ることは基本的にありません。別録します。
オルガン音色を重ねていきます。

この音色が楽曲に厚みを加えるのでとても大事です🎵
そして、コーラス録りや、セリフみたいなもの(?)も録ったり。


ですがこの人、基本的におもしろい人なんです。
レコーディングブースにいる時は、歌も上手だし、鍵盤も達者に弾きはるんですがね〜。
ほんで、コントロールルームにいて的確なディレクションをすることもあるんですが、
基本的にふざけてます笑
いやでも、みんなそれで和んでるんでね、僕はいいと思います。
ライブでなかなかお会いできていない皆さん、あやみさんは相変わらずのクオリティーを発揮していることを報告しておきます笑

続いて、あさみ君もエレキではなくアコースティックギターを録ります。

今日はカンタス君とあさみ君がそれぞれ持ち寄って三種類のアコギが揃いました。
カルナバRECによくあるんですが、"楽器選手権"というものがありまして。
特に多いのは、タンバリン選手権でしょうか。
高い楽器がいいわけではなく、その楽曲にあった音色・雰囲気をまとったサウンドが出せるものならある意味なんでもいいんですね。

コントロールルームから見ないように試し弾きをしてもらい、レコーディングする楽器を選びます。
もちろん楽曲によって違いますよ!
カンタス君がジャッジするんですが、僕も心の中で選手権りんりんバージョンをやっています。
カンタスくんと審査結果が同じ時はちょっとうれしくなりますね🌟
というかけっこう同じ判断になることが多いです。
これがバンドのちからだ!!!
そうこうしていると、ちょっとガラの悪い友達が遊びにきました笑

全身を白系でまとめるハイセンスコーディネート。おしゃれさんです。
でも一歩間違えるとガラの悪いヤカr...
いやいや、来てくれてありがとね。その気持ちが嬉しい😂

いよいよ終盤だなーと感じるのがカンタス君が珍しい楽器を録り始めたときです。
この4連アゴゴはちょっとしたツテでお借りしてきたものです。
メンバーが持っていてよく使うアゴゴは2連か、多くても3連なんですが、4つ繋がったのは珍しい!僕も初めて見ました。
そして終盤の定番はこれです。
ブラジルの楽器として、その特徴的なサウンドは有名ですが、意外と名前忘れがちなのはコレなのでは!?

そうクイーカです。
もう疲れてきてますね。睨むな、睨むな笑
筒の中では、右手で木の棒をこすることによって音を出しています。
その木の棒は皮のヘッドにつながっているため、このように左手でヘッドの張力を変えることで音程が変わる、
というざっくり言えばこんな仕組みです。
カルナバは最後にクイーカ録って終わる、ということが多いですね。
なぜでしょうか。。。
これはいつかリーダーに明かしてもらいましょう。
最終日は平たくいえば、細かいところを録るという作業でしたが、今日の音が入るかどうかで曲の印象は大きく変わります。
今日の音を重ねて初めて曲の全体像が見える、そんなこともあります。
”神は細部に宿る"
と言う言葉がありますね。このフレーズ自体は英語の表現がオリジンではないかと思います。
"The devil is in the detail."と言ったり、古くはそのまま"God is in the detailと言ったりするそうです。
西洋の宗教観ですからすべてを司る全知全能の神です。そんな神が細かな部分に潜んでいるなんて普通はあり得ないイメージだと思うんです。
The devil~という表現から分かる通り、細部を軽んじていると痛い目見るぞ、といったところでしょうが、
僕は今日、細部=ディティールの重要性を目の当たりにしたわけです。